ページビューの合計

CNNのウェブサイトから

マドリード(CNN) 東日本大震災による福島原子力発電所事故を受け、スペインのサパテロ首相は16日、同国内で稼働する原発の安全管理体制について新たな点検を命じた。同国の原子力安全管理行政当局によると、国内では6カ所に原発があり原子炉8基が稼働している。

世界各国は今回の事故を受けて原発稼働や開発計画の見直しを進めており、ドイツのメルケル首相は原発稼働の期間延長の3カ月凍結を発表。これに従い、原発1基が近く停止する見通し。南米ベネズエラのチャベス大統領は原発建設計画の事前調査の中止を指示、代替エネルギーの開発や確保を当局に指示している。

サパテロ首相は記者団に対し、今回の点検指示について原発の安全性をより高めるための措置とし、一部の原発で改善が必要と判断された場合には当局が対処すると述べた。ただ、現時点では原発の安全性について不安を抱く必要はないとも強調した。

サパテロ氏はまた、日本政府からの要請がないことから日本滞在のスペイン人に対して避難指示は出していないと述べた。外国人避難の努力については日本政府の措置を見守るとしながらも、出国を望むスペイン人については支援すると語った。スペイン首相府によると、福島原発事故の現場周辺や危険が予想される地域にスペイン人はいない。日本にいるスペイン人は約1900人で、半分以上が東京に滞在している。