兜牛レポート
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トランプは為替介入のスイス銀行をどう見ているんだろう。
世界の中銀の中で株式を買う異常な国は日銀だけかと思っていたが、あのお硬いスイス中央銀行が米株を大いに買っている。
スイス中銀の外貨準備に占める株式の比率は足元でおよそ20%と、昨年の17%から上昇している。2010年は10%だった。
国内総生産(GDP)との対比で見た場合、スイス中銀のバランスシートは主要中銀で最も大きい上に、株式資産の増加率はバランスシート全体の2倍前後に達している。ロイターの計算によると、過去1年間で株式保有は41%増えて約1270億フランに達した。新規購入に加えて、保有株の評価額が高まったためだ。
今や保有する米フェイスブック(FB.O)株の規模は、同社のザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)を上回る事態になった。ザッカーバーグ氏の保有株の大半が経営権に影響するクラス株だという点を差し引いても、スイス中銀がドル建て株式投資家として大きな存在になった。
スイス銀行は為替介入を積極的に行っている。
スイス中銀は1年半前にユーロに対するフラン相場の上限を撤廃したが、その後もたびたびユーロ買いフラン売り介入に動いている。6月23日の英国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利した後にも、介入を実施した。ジョルダン総裁は今月、物価下落やフランが過大評価されている状況を踏まえれば、マイナス金利と積極的な為替介入の方針をこれからも続けるのが妥当だとの見解を示した。為替介入の結果、スイス中銀の外貨準備は6月末時点で6353億フラン(6500億ドル)相当と、1年前の5295億フランから増加。
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*スイスフラン/
円
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