2014/11/18
*米株価、今後3─5年で大幅調整を想定
「数週間前のような急落がまたいつか起きることを引き続き心配している。その際に値下がりした分はもう戻ってこないだろう」と語った。多くの投資家は、10月の株安は一時的で低金利や企業合併・買収(M&A)活動の増加が強気市場を後押しし続けるとみている。しかしアイカーン氏は「株価下落はもはやいつ発生するかという問題になっているというのがわたしの見解だ。3年後かもしれないし3カ月後かもしれないし、3日後という場合もあり得る。だが少なくとも向こう3─5年では大規模な調整に見舞われると強く信じている」と述べた同氏は「われわれは非常に巨大な運用資金の流れに逆らってS&P総合500種をショートにしている」と述べるとともに、アップルなどお気に入りの一部銘柄は依然として保有しているものの、市場には株価収益率(PER)が18─19倍前後という割高な企業や、「ぱっとしない企業」が存在すると付け加えた。同氏は、自分が全面的に見通しを誤って株価がさらに1000ポイント上昇する可能性はあると認めながらも、何十年も市場を読み取って投資してきた中では間違うよりも適切な行動だったことの方が多かったと述べた。さらに同氏は自身のより慎重な見方が現在のウォール街の主流ではないと認識した上で「わたしは少数派であることを好む。市場をショートに持っていかせようとして発言しているのではなく、一般的な観点で話している」と説明した