- 2014/11/19
- 日銀の追加金融緩和に伴う円相場の急落を受け、11月に入り騰勢を強めている。造船業界はドル建て取引を基本とするため、受注後に為替が変動すると円換算の繰り越し受注額も変動する。このため円安は収益に有利に働くことが多い。実際、サノヤスHDは10月31日に発表した14年9月中間期(4-9月)決算で、営業利益が計画の6億円を大きく上回る20億4500万円(前年同期比2.2倍)となった。これは、円安に伴い受注工事損失引当金を9億円超繰り戻したことが主因だ。内閣府が17日発表し7-9月期実質GDP(国内総生産)は前期比年率1.6%減に落ち込んだことを受け、17日朝の東京外国為替市場でドル・円は07年10月17日以来の1ドル=117円台を付けた。
- *東証が18日から日々公表銘柄に指定
名村造7014、サノヤス7022、三井造7003など造船株は円安によりドル建て受注の円換算額が底上げされる。