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バイオジェット燃料

 第二次安倍政権の総合科学技術会議では、微細藻類を使ったバイオ燃料の生産を、次世代エネルギー政策の重点分野に盛り込んだ。IEA(国際エネルギー機関)では自動車、船舶、航空機などに使うバイオ燃料が、2035年に3.5倍の1億9000万トン、2050年に14倍の7億5000万トンと予測している。

バイオジェット燃料

イオ燃料の中で、藻類は単位面積当たりの生産性が抜群に高い。世界で必要とされ る民間航空機用のバイオ燃料を藻類でまかなうとすると、ベルギー1国の面積規模の 培養池があれば可能との試算もある。ミドリムシ(ユーグレナ)からバイオジェット燃料を精製する共同研究にJX日鉱日 石エネルギー/日立プラントテクノロジー/ユーグレナが参加している。またそれとは 別に、国内で航空エンジンを製造しているIHIも藻類バイオ研開会社を合同で作っ て研究を進めている。


バイオ燃料とはサトウキビなどの食物や油分を含む種子、藻類、廃木材など生物資源を原料とした燃料。世界の航空機数は今後20年で倍増し3万5000機になる見通し。ジェット燃料は原油の精製過程で一定の比率しか生産できないことから、燃料需要は増加し、さらに価格高騰が予想されており、バイオ燃料の研究が活発となっている。現在、トウモロコシやサトウキビなど食物が主流だが、穀物価格が上昇している。そこで、日本国内では藻類から作るバイオ燃料の開発が進められている。航空機向けではボーイング社やエアバス社が中心となり、農家、製油会社、航空会社、行政などからなる生産プロジェクトを各地で設立。世界中の空港にバイオ燃料が備蓄されるシステムづくりを目指している

【ミドリムシ】
2013年2月28日、ミドリムシの細胞増殖速度の向上や細胞サイズの拡大などを実現する技術の特許を出願。燃料原料となる成分を高生産できるミドリムシ作出のための基礎技術確立を目指す。2010年5月にJAL、ANAからバイオジェット燃料開発要望を受けた新日本石油(JXホールディングス)は、日立プラントテクノロジー、ユーグレナの3社で共同研究を開始。2018年の事業化、2020年の量産化が目標。

【シュードコリシスティス】
シュードコリシスティスとはデンソーが特許を持つ細胞内に多量のオイルを蓄積する藻類で、二酸化炭素からオイルを合成する能力がある。軽油成分を含み、成長が早く培養もしやすいことから、デンソーと慶應大学の共同研究で精製の改善が研究中。2013年には軽油の量産を行い年間80トン生産する計画。ジェット燃料としては2020年代に量産化見通し。

【榎本藻】
榎本藻とは品種改良を重ね燃料生産に適するように開発された藻。繁殖力が大きく、光合成により重油に近い成分のバイオ燃料を精製できる。IHIは、大量生産できる技術にめどをつけたことから、2018年にも航空機向け燃料を東南アジアなどで生産を開始。2020年以降に大量生産化見通し。


直近1ヶ月比較
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関連銘柄

2931 ユーグレナチャート画像

2013/09/03;経済産業省の先端投資補助事業に認定される。
後場に急騰、一時890円高の5910円まで買われた。3日14時、多機能性素材ユーグレナの生産拡大にかかわる先端生産設備の導入事業が、経済産業省の「円高・エネルギー制約対策のための先端設備等投資促進事業費補助金」の採択を受けたと発表し、材料視された。 
ユーグレナでは微細藻類ユーグレナを栄養豊富な食材、化粧品材料として国内で販売しており、今後はその拡大に加えて海外展開も予定している。これを踏まえて生産効率の改善を図るため、遠心分離機など培養に関する先端設備を増強しエネルギー効率の改善も行いながら増産体制を目指すとして、同事業の補助金申請を行っていた。補助金対象金額は最大で1億9455万円。

・6/25日昼、9月末割当で1対5株の株式分割を実施すると発表。
公式キャラクター ゆーぐりん一般的な株に比べて油脂生産性が高い、または増殖速度が速いなどの特徴を有したユーグレナ株等を(株)ユーグレナが保有。

数十トン規模での微細藻類ユーグレナの商用屋外大量培養技術を有しているのは国内にて当社のみ。

微細藻類ユーグレナを活用した水質浄化技術開発に関し、2010 年 8 月より清水建設株式会社と共同研究を実施。また、2012 年 2 月に東京都下水道局と共同実験を開始た。


5020 JX HD チャート画像


7013 IHIチャート画像
*意外性が意外高へ
藻を原料とする航空機向けバイオ燃料を2018年から量産。現在のバイオ燃料価格の10分の1。


6902デンソーチャート画像











藻の種類コード企業内容
 ミドリムシ  5020 JX HD(新日本石油)  JAL、ANAから開発要請を受けた新日本石油と日立プロントテクノロジー、ユーグレナの3社で共同研究。2018年事業化、2020年量産化目標  
6501 日立製作所(日立プロントテクノロジーズ)
2931 ユーグレナ
 シュードコリシスチス6902 デンソー デンソーが特許。2013年に軽油の量産、ジェット燃料は2020年代に量産化目標
 榎本藻7013 IHI 大量生産技術にめど。2018年に東南アジアで生産開始。2020年以降に大量生産化見通し。プラント技術の開発により、藻の体積の5割を燃料として大量生産できる技術にめどをつけた。すでに、生産コストは1リットル当たり500円程度と、植物の種子などを原料とする一般的なバイオ燃料の半分程度まで下げた。