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EV充電器設置加速化




トヨタ、ホンダ、日産、三菱自の4社は7月29日、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)といった電動車両向けの充電インフラ網の拡充を、共同で推進していく。 政府が今年度の経済対策充電器設置補助金1005億円予算化済。充電器本体価格と工事費の3分の2を国が負担する。残り3分の1を4メーカーで補助して、充電インフラ設置を加速させていく。 充電インフラの普及が遅れていることに対応。現在、日本では30分程度で80%までの充電ができる急速充電器が1700基、満充電に8時間程度かかるが家庭用電源を利用できる普通充電器3000基強が設置されているが、EVが普及するための十分な数には至っていない。





その2社が展開するPHVは、EVのように充電のみで走れるのが魅力とはいえ、「夜中に自宅で充電すれば十分で、出先ではガソリンのみで走るので、急速充電する必要があるかといえば、そのニーズはあまりない」と関係者は明かす。トヨタ、ホンダともにEVは、少人数乗りで短距離移動するシティコミューター向けの需要はにらんでいるものの、本格的な乗用車向けとしては、あまり力を入れていない。ただ、今後、EV向けの電池などに目覚ましい技術の進化があれば、情勢は変わる可能性はゼロではない。
 トヨタ、ホンダ、日産はいずれも海外の大手メーカーと組み、“究極のエコカー”とされる燃料電池車(FCEV)の将来的な普及をにらんだ技術開発も進めている。その点を考えると、トヨタ、ホンダが充電インフラの推進に加わったのは、可能性の一つに保険をかけておく、という意味合いが強そうだ。EVの普及にしゃかりきな日産、三菱自とは、やや温度差がある。




4社連合は普通充電器8000基、急速充電器4000基を来年10月までに整える意向。 今後の連携の拡大については、充電器メーカーや電力会社などの協力も受け入れていく方向だ。 フル充電の場合でも最長で200km弱という航続距離の短さと、充電にかかる時間の長さ、価格の高さなど、量産EVの弱点を補うには、充電インフラの整備が欠かせない。
 一方、トヨタ、ホンダといえば、HVの展開で先行している。既存の燃料インフラが使え、燃費を大幅に伸ばせるHVは、量産車に搭載されて15年以上の月日が流れ、技術も蓄積・洗練され、消費者の信頼も高まっている。最近では高級車や大型車にも搭載されているほどで、トヨタ、ホンダはますますHVへ傾倒している。




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