兜牛レポート
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遺伝子組み換え 恐ろしい世界に突入中
恐らく望ましくない方向への応用がインセンティブになっているのだろう
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21/05/20
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ボストン大学の研究と似たテクノロジーを使って、製薬会社は免疫細胞がガン細胞を探知する能力を向上させようとしている。ガン細胞には、特定のタイプのタンパク質などそれ固有の生物学的特徴がある。シアトルに拠点をおくJuno Therapeuticsは、こうしたタンパク質を検知し、ガン細胞を攻撃する免疫細胞を開発している。免疫細胞に論理ゲートを設ければ、ガン細胞を制御された方法で破壊するよう、免疫細胞をプログラムすることができるはずだ。_
応用方法はほかにもある。たとえば、ボストンに拠点を置くGinkgo Bioworksは、酵母細胞を使って香料を製造し、香水ブランドに販売している。この酵母は酒造用の酵母と同様に糖を食べるが、アルコールをつくる代わりに芳香化合物を排出する。ただし、酵母は製造ツールとして完璧とはいえない。分裂のたびに変異しやすく、また多くの分裂を繰り返すと機能が低下してしまうのだ。しかし、生産能力が低下した際に自死するよう酵母をプログラムすれば、高品質の香水を台無しにせずにすむと、Ginkgoで酵母の研究を行うナレンドラ・マヘシュリは言う。
生物学的論理ゲートをつくりだした研究者はいままでもいたが、これだけの数を安定して作製したのはウォンたちが初めてだ。彼らの研究では、113個の回路のうち109個がうまく作動した。「経験からいって、いままでは遺伝的回路が4つに1つ動けば上出来なほうでした」とウォンは言う。こうして遺伝的回路の基本パーツを手に入れたいま、次なる段階は、異なる種類の細胞のなかで論理ゲートを作動させることだ。
しかし、それは容易なことではない。細胞は信じられないほど複雑で、しかもDNAには電子回路と違って、明確な「オン」「オフ」のスイッチがない。ウォンたちがプログラムした細胞では、特定のタンパク質の生産を停止させるため、そうした指示をエンコードするDNAの一部を改変していた。だが、この方法はいつでもうまくいくわけではない。一部の指示は重複してエンコードされている可能性もあるからだ。30億年の進化の産物をデバッグするのは、一筋縄ではいかないのである。
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ヒトの細胞がプログラミング可能に
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2017/06/24
WIRED
(US)
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DNA組み換え酵素と呼ばれるタンパク質を使ってDNAを切り刻み、シャッフルして、再度くっつけることで演算命令を実行する_
ボストン大学の研究チームは、ヒト細胞を109通りの論理演算命令に従うようプログラムすることに成功し、2017年3月27日に『Nature Biotechnology』誌に論文を掲載した。研究リーダーである、ボストン大学の生物学者ウィルソン・ウォンは、このように“改造”した細胞を「遺伝子回路」(genetic circuit)と呼んでいる。さらに研究が進展すれば、いずれは特定の指示や環境に反応して、病気と闘ったり化学物質を生産する細胞を生み出せるようになる可能性がある。 これらの細胞は、DNA組み換え酵素と呼ばれるタンパク質を使ってDNAを切り刻み、シャッフルして、再度くっつけることで演算命令を実行する。組み換え酵素は、DNA鎖のなかの特定部位に反応する。そして研究チームは、この酵素の反応を引き起こす方法を発見したのだ。組み換え酵素が活性化されているか否かにより、細胞はDNAの特定部位にエンコードされたタンパク質の生産を開始したり中止したりする。 この技術を使えば、たとえば細胞に「NOTゲート」をプログラムすることが可能になる。これは論理演算命令としてはもっともシンプルなもので、「引き金となる情報を受け取ったときは、~の作業を行わない」という命令だ。
PPP
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